ジブリアニメの海外進出に関するニュース
2008年09月01日(月)01時13分
2008年8月31日付International Herald Tribune紙は、ベネチアにおける宮崎監督のインタビュー記事を掲載しました。
尚、米国ではディズニーが公開することが決まっていますが公開日は未定、ヨーロッパでは年末から公開との事です。
宮崎監督オスカー受賞者である宮崎駿は、彼の最新作ではCGをやめ、鉛筆とクレヨンに戻った。この映画はハンス・クリスチャン・アンデルセンの「人魚姫」の東洋版である。
(ストーリー紹介略)
この映画を「リトル・マーメイド」や「ニモ」と比べるのは簡単だ。しかし「リトル・マーメイド」とは異なり、宮崎の水面下の世界は無垢ではない。そして「ニモ」とは異なり、宮崎が創造した環境は現実に似せようとしてつくられたものではない。
「海はとても複雑なものなんです。僕はそれをクレヨンで描いたらいいだろうなと思っただけです」と宮崎は日曜日の記者会見で語った。CG技術は役に立つが、時には過剰になりすぎると彼は語った。
「アニメーションは時には鉛筆と絵を描く人間の手が必要だと思います」と宮崎は語った。
宮崎のアニメーションは激しく動き回る何層もに積み重なった海の生物達を描く。波は魚に変化しまた波に戻り、魚の群れは波のように打ち寄せる。背後に通り過ぎる護衛艦、嵐でひっくり返った植木鉢、コーヒーテーブルの上のちぎれたラーメンのかけらなど、細部の描写がそれをリアルで現代的なものにしている。
宮崎はアンデルセンの物語に着想を得た事は認めたが、類似点は少しだけだと述べた。彼は子供の頃からアンデルセンの人魚達が魂を持っていないことがひっかかっていたと述べた。(訳注:アンデルセンの人魚姫では、人魚は人間とは異なり、魂を持たない存在だとされています。)
「ポニョ」は現代の日本を舞台としているし、ポニョはもちろん人魚ではない。ポニョは人間の顔をした金魚であり、人間の少女への変化は進化的である。最初鳥のような手と足が生え、宗介との愛情が深まるにつれより人間らしくなるのだ。
ポニョには魂があり、青いバケツ、タオル、ランプといった彼女の最初の持ち物の持ち物に対するように、幼児に抱きついて優しく交流するときには人間らしい面を見せる。
この映画の最後のメッセージはまったくの無条件の愛と受容である。最後のシーンで、5才の宗介はポニョが魚であろうが人間であろうがその中間であろうが愛すると誓う。
「ポニョ」は67歳の宮崎の最後の作品であると報じられていたが、宮崎は他の作品が進行中であるとほのめかした。もっとも今までよりもスタッフに頼らなければならなくなるだろうが。
「僕は67歳で、次の作品では70を超えてます。だから若い世代に助けてもらわなくてはならないでしょうね」と2005年のベネチアで生涯功労賞を受賞した宮崎は述べた。
(興行成績について略)
「ポニョ」は米国ではディズニーにより公開されるが、公開日は決まっていない。ヨーロッパでは今年の年末から公開され始める。
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