くろねこ亭 ニュース

ジブリアニメの海外進出に関するニュース

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リオ映画祭で「ポニョ」上映

2008年09月29日(月)07時26分

2008年9月26日から10月9日までブラジルのリオで開催されるリオ映画祭において、「ポニョ」が10月3日と8日に上映されます。これは日本人のブラジル移民100周年を記念するイベントの一部で、北野武監督の作品など、他にも日本の映画が上映されるようです。

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フィンランドでのジブリ映画

2008年09月28日(日)11時53分

2008年9月25日より、フィンランドで「ナウシカ」が上映されているようです。配給元のCinema Mondoは、数年かけてジブリ映画を配給する予定で、次は「ポニョ」とのこと。

公式サイトもありますが、なかなか凝ったつくりです。予告編を見る限りでは、フィンランド語字幕版のようです。

Cinema Mondoは「魔女の宅急便」をすでにフィンランドで公開しているようで、公式サイトで予告編が見られますが、こちらはフィンランド語吹き替え版となっています。

イスタンブールで「ポニョ」上映

2008年09月28日(日)11時27分

トルコのイスタンブールで10月10日から16日まで開催される国際映画祭Filmekimiにおいて、「ポニョ」が10月12日と16日に上映されます。

ポニョがトルコの映画祭で上映

2008年09月20日(土)20時36分

トルコのアンタリヤで2008年10月10日から19日まで開催される国際ユーラシア映画祭で「ポニョ」が上映されます。
上映日時など詳細はまだ不明です。

もののけ姫上映情報

2008年09月19日(金)07時29分

・2008年3月13日から9月21日まで、英国マンチェスターのUrbisシティセンターで開催されている「How Manga took over the World(マンガはどうやって世界を制覇したか)」展において、9月20日11amから「もののけ姫」が上映されます。尚、8月には「ラピュタ」「もののけ姫」「ハウル」が上映されました。

・カナダオタワのMayfair劇場において、「もののけ姫」が2008年9月22日と23日に上映されます。

・コロンビアのボゴダで2008年9月12日から、「もののけ姫」が上映されています。日本語版のようです。


2008年09月15日(月)14時51分

サーチナの調査によると、「中国人の好きな日本映画」の1位は「千と千尋の神隠し」で19%でした(リンク先記事は日本語です)。二位の「今、会いに行きます」と「Love Letter」が8.3%だったという事を考えると、かなり高い支持といえます。ただし、調査対象は上海、北京、広州の20~40代の300人で、インターネットアンケートであること、つまりネットが使える層しか対象になっていないということに留意が必要かと思われます。

ピクサー新作映画とジブリ

2008年09月12日(金)11時47分

(追加の上再投稿)

2008円6月27日付 Boston Globe紙はTy Burrによるピクサーの新作映画「ウォーリー」の批評を掲載しました。その中で、

(監督の)スタントンと彼の仲間は日本のアニメーションの巨匠、宮崎駿の作品を研究していたようである。宮崎の精神的な次元は見られないが、彼の「もののけ姫」や「風の谷のナウシカ」を刺激的なものにした環境問題に関する絶望は、この映画ではよりはっきりと感じられる。

スタントンは、学生時代から宮崎アニメの大ファンで、1999年にジブリを訪問した際に宮崎監督にトトロとフリック(彼が共同監督した「バグズ・ライフ」の主役)の絵を描いてもらって大喜びしたというエピソードが当時報道されています。

また、「ウォーリー」の脚本家の一人は、「ハウル」英語版を監督したピート・ドクターですが、彼の次回作「Up」も宮崎アニメの影響を受けているようです。Slash Filmの記事によると、

「僕達はみんな彼の大ファンだ。彼は素晴らしい映画監督だ」と「ハウルの動く城」のアメリカ版を制作したドクターは言う。「宮崎は小さなディテールに細心の注意を払って、実際にそこにいるかのように観客に感じさせるんだ。僕らはこの映画で同様の事をしようとしている」

またExpress Buzzの批評では、「ウォーリー」はシリアスなテーマとコメディシーンが今ひとつかみ合っていないとして、

「モンスターズ・インク」にハリーハウゼンという名前のレストランが出てきた時、皆この内輪ギャグに笑ったが、環境問題を取り扱ったアニメーションの物語「もののけ姫」や「千と千尋」において、もし宮崎が定期的に観客を笑わせようとしたらどうだろう?それが「ウォーリー」の最終的な印象だ。映画が外宇宙に舞台を移すと、冒頭の物悲しい調子を捨て、より大衆向けの「エンタテインメント」に移ってしまう。

ピクサーとジブリの関係についてはさらに詳しくはこちら

2008年09月11日(木)12時43分

イタリアの映画サイトMovieplayer.itは、編集者によるベネチア映画祭の独自のベスト5ランキングを掲載しました。

Maximum Borriello
1. Paper Soldier
1. アキレスと亀
2. The Visitor
3. Vegas: Based on to True Story
4. 崖の上のポニョ - 宮崎は我々を彼の腕の中に抱きかかえ、子供の物語の中へ連れて行く。その中で我々はあやされる。
5. Rachel Getting Married

Valentina D'Amico
1. アキレスと亀
2. The Wrestler
3. Rachel Getting Married
4. Burn After Reading
5. 崖の上のポニョ:大人も魅了される子供のための物語の美しさに。

Maria Victoria Galeazzi
1. Paper Soldier
2. Rachel Getting Married
3. The autre
4. アキレスと亀
5. The Wrestler

Fred Gironi
1. Rachel Getting Married
2. 崖の上のポニョ:純粋でシンプルな物語
3. Vegas: Based on to True Story
4. Vinyan
5. Encarnacao I give demon

Luciana Morelli
1. Rachel Getting Married
2. Inland
3. The Wrestler
4. Burn After Reading
5. Vegas: Based on to True Story

Valentina Torresan
1. アキレスと亀
2. 崖の上のポニョ:ベネチアでのあまりにもたくさんの自己満足的な作品の中で、アニメーションの巨匠宮崎による「子供のための映画」は、望みうる限りで最も素晴らしい本物の映画の一つである。
3. Burn After Reading
4. Sell Out
5. Rachel Getting Married

マルコ・ミュラーインタビュー

2008年09月11日(木)12時36分

(以下はイタリア語記事を英語に機械翻訳し、それを訳したものなので、正確性は保証できません)

イタリアのIl Tempoによると、

最後に、(ベネチア映画祭のディレクター)マルコ・ミュラーは、彼にとっての金獅子賞は「崖の上のポニョ」だと明らかにした。彼によると「ポニョ」は「私が審査団にお願いした唯一つのことは、2005年に栄誉金獅子賞を受賞した宮崎に重要な賞を贈れませんか?ということでした。彼がベネチアに来るといつも、映画祭に春風が吹くようですから」


2008年09月10日(水)13時34分

2008年9月3日付Guadian紙は、Andrew Pulverによる「ポニョ」の批評を掲載しました。Pulverは「ポニョ」に5つ星中3つを与え、

2002年の「千と千尋の神隠し」でとても大きなインパクトを与えた日本のアニメマスター宮崎駿により、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの「人魚姫」は形を変えられリメイクされた。「千と千尋」がその人を酔わせる、忘れがたいイメージで観客を驚かせた一方、 「ポニョ」は刺激的で感動的で美しいが、もっとはっきりと子供向けの漫画である。

(ストーリー紹介略)

何度もお腹を突っついたり鼻を動かしたりしながら、宮崎はおなじみのストーリーの中へと我々を導いていく:小さな崖の上の家に住む宗介は、ポニョという魚と友達になり、学校へ連れて行く。しかしフジモトがポニョを取り返すと、宗介は悲しむ。この時点で、宮崎は不意にゴジラの領域へとジャンプする。ポニョはフジモトの魔法の薬を全てばら撒いてしまい、海は沸き立ち巨大な先史時代の魚は洪水の地を支配する。明らかに、ここでの宮崎の関心の中心は、フェアリーテールと環境のバランスの不安定さについての寓話とを融合させることである。

最後に彼は、アンデルセンの悲しいオリジナルよりはディズニーに習って、ふわふわしたたくさんの心地よさで全てを終わらせる。他のやり方では確かにだめだろう。「千と千尋」のような賞賛を「ポニョ」が獲得するとは思わないが、小さな子供でさえ「ポニョ」が気に入るだろうし、素晴らしい蛍光色のビジュアルは子供達の両親も楽しめるはずだ。



ベネチア映画祭のポニョについて@Finantial Times

2008年09月08日(月)09時46分

Finantial Times紙のNigel Andrewsは9月7日付「バカのための作品との格闘(レスリング)」と題する記事の中で、

刑法に新しい罪名が付け加えられるべきだ。「ベネチア映画祭で審査員をしているか、したことがありますか?」この映画祭には、カンヌよりもとんでもないばかげた賞の歴史がある。しかし、2008年の金獅子賞が「The Wrestler」に与えられた件については、精神障害は弁護理由として認められるべきではない。そんなことをしたら審査委員長のヴィム・ヴェンダースと彼のチームは無罪放免ということになってしまう。一体彼らは何を考えていたのだ?もっと優れた、もっと野心的な、もっと大胆不敵な、もっと革新的な映画がたくさんあったのに。(そして映画祭とはこういうものためのものではないのか?)

このページでも既に賞賛された、批評家に人気があったハイレ・ゲリマの「Teza」は審査員特別賞と脚本賞の二つを報いられることにより慰められた。しかしあの絵画的なイマジネーションの爆発、宮崎の「崖の上のポニョ」は賞なしに終わった。同様に、最も好かれたアメリカ映画、キャスリーン・ビグロウの「The Hurt Locker」もだ。

(後略。The Wrestlerをかなり手厳しく批判し、監督のアロノフスキーはバカのための映画が必要だと考えたんだろう、などと述べています)


「ポニョ」がミンモ・ロッテラ財団賞受賞

2008年09月06日(土)17時12分

シネマトゥディの記事によると「ポニョ」がベネチアでミンモ・ロッテラ財団賞という上を受賞したそうです(リンク先は日本語です)。

この賞は「イタリアの映画監督らが審査員となり、映画祭出品作の中から芸術性の高い作品を讃えて賞を贈るもの」だそうです。

マルコ・ミュラーインタビュー

2008年09月06日(土)17時04分

イタリアのAGIは、ベネチア映画祭のディレクター、マルコ・ミュラーのインタビューを掲載しました。以下はイタリア語の記事を英語に機械翻訳したものを日本語に訳しているので、翻訳の正確性はまったく保証できません。参考程度に読んでください。

マルコ・ミュラーはいつもの慎重さを破り、真剣ともふざけてるともつかない調子で、ヴィム・ヴェンダースに率いられた審査団に対する異例の推薦を行った。「私に言わせれば、最優秀女優賞はここベネチアですでに栄誉金獅子賞を受賞している日本の巨匠、宮崎駿のアニメーション映画のヒロイン、ポニョに与えられるべきだ。そしてもし最優秀女優賞でないなら、映画でポニョが5才の子供に変身する事を考えれば、最優秀新人賞でもいい」

アニメーション映画をコンペ部門に入れたという決定が正しかったかどうかと言う質問に関しては、「このような傑作を見過ごす事は出来なかった。私は宮崎は世界のポップアートの最も素晴らしいクリエイターだと思う。そして、アニメーション映画はベネチアの金獅子賞を受賞した事はないが、国際映画祭では既に最優秀賞を受賞しており、宮崎で言えば既にベルリン映画祭で2002年に「千と千尋」で金熊賞を受賞している」とミュラーは答えた。


宮崎監督記者会見@ベネチア

2008年09月06日(土)17時01分

9月1日付Sentieri Selvaggiは、ベネチアでの宮崎監督の記者会見に関する記事を掲載しました。以下はイタリア語を英語に機械翻訳したものを日本語に翻訳しています。したがって、日本語→イタリア語→英語(機械翻訳)→日本語と多重に翻訳されているので、オリジナルの発言とはかなり異なったものになってしまっている可能性が高いです。参考程度にお読みください。


Q:今回手描きにこだわってCGを使用しなかった理由は?

A:CGは大変便利で、早く制作することができますが、同時に映画の真の良さを損なってしまうと思うからです。

Q:ポニョのストーリーは古いおとぎ話のように見えます。影響を受けましたか?

A:実際には、アンデルセンの「人魚姫」に似ていることに後になって気がつきました。9歳のときにこの話を読んだと思いますが、あまり好きではなかった事を覚えています。なぜ人間には魂があるのに人魚にはないのでしょう。ポニョのストーリーはもしかしたらその疑問から始まっているのかもしれません。

Q:宗介の母のリサはとても強く、ダイナミックで自立した女性です。実在の女性にモデルはいますか?

A:スタッフにはリサのような女性がたくさんいます。こういう答えであっているのかどうかわかりませんが。

Q:映画にはいくつかワーグナーに関する言及が出てきます。ポニョはブリュンヒルデと呼ばれていて、ワルキューレの騎行のようです。なぜですか?

A:ポニョは海ではワルキューレのように波に乗ってるんです。このイメージから始めて、ブリュンヒルデという名前があっているように思えました。

Q:しかし映画にはもっと一般的にヨーロッパ文化の影響と、明らかに日本の伝統の要素の両方があります。アジアとヨーロッパの関係についてはどう思いますか?

A:日本では、正反対は引き合うと言います。しかし自分の映画は全ての人に向けてなのかどうか慎重に考慮しています。

Q:これまでの作品と違い、この映画はよりヨーロッパの観客向けにデザインされ作られているという印象を受けましたが。

A:自分の映画に特定のターゲットがあるとは思いません。観客が映画を見て引きおこされる感情はそれぞれ異なり、反応は異なります。

Q:しかし近年の作品と異なり、この映画はより子供向けです。なぜですか?

A:多分、このところスタッフに子供が生まれて、彼らに話す物語が必要だと思ったからです。

Q:津波が出てきますが、最近の大災害について言及したかったのですか?

A:いいえ、津波は災害だと思っていません。波は来て、また去ります。人間はそういったことが繰り返し起こるという事を否定できないんです。ずっと起こってきたことですから、受け入れざるを得ない、と言うのが僕の考え方です。多分、この映画で僕は島と海からなる自分の国について語りたかったのかもしれません。

Q:あなたの映画にはいつも大きな希望がありますが、どこに希望を見出しますか?

A:目の前にいる子供達を見ると、大きな希望を感じます。

Q:子供の頃どのような映画を見ましたか?そして現在のヨーロッパやアメリカのアニメーションについてどう思いますか?

A:戦争が終わった時、僕は4歳でした。当時たくさんのアメリカ映画を見た記憶がありますが、決定的な影響を与えた映画というものはありません。他のアニメーション映画の製作者については、ライバル心があるとは思いません。みんな友達で、同じ目的のために働いています。

Q:結局のところ、このストーリーにひきつけられた理由は何ですか?どうしてポニョの冒険を語ろうと思ったのですか?

A:海を鉛筆で描こうと思ったんです。


また、以下のサイトで記者会見の様子が一部動画で見られますが、イタリア語の通訳の声が入ってしまっているので、宮崎監督が何を話しているかはよくわかりません。


ベネチアにおけるポニョ4

2008年09月06日(土)16時55分

Monsters and Criticは、ベネチア映画祭の賞レース予想に関する記事の中で、

有力候補としては、崇拝されている日本のアニメーター、宮崎駿の「崖の上のポニョ」、Haile Gerimaによる陰鬱なエチオピアの物語「Teza」、アン・ハサウェイが素晴らしい演技を見せたジョナサン・デミの家族劇「Rachel Getting Married」 があげられる。

宮崎は彼の感動的な映画でリドの観客をとりこにしたので、審査団も納得させることが出来るかもしれない。ともかく、アンデルセンの童話「人魚姫」と現代日本の日常生活を融合させた彼の新作は、他の出品作とはまったく異なっている。

しかし、彼にとって不利かもしれないのは、彼は2005年に栄誉金獅子賞を受賞していることだ。

このほか、最有力候補としては「The Hurt Locker」、「BirdWatchers」があげられています。他の候補としては「The Wrestler」 、「The Burning Plain.」、「Il papa di Giovanna 」、「Vegas: Based on a True Story」、 「Paper Soldier」などがあげられています。

ポニョがベネチアでデジタル映画賞を受賞

2008年09月06日(土)00時15分

修正の上再投稿

Hollywood Reporterによると、「ポニョ」がベネチア映画祭でデジタル映画賞Special Mention(特別賞)に選ばれました。

この賞はデジタル技術を使用した映画に与えられるもので、10本の候補作から「ポニョ」が特別賞に選ばれました。

また、「スカイ・クロラ」が最優秀賞に選ばれました。

※当初の記事では逆になっていたのですが、その後Hollywood Reporterの記事が書き換わったので、修正しました。

ベネチア映画祭におけるポニョ4

2008年09月05日(金)19時41分

2008年9月4日付Independent紙のGeoffrey Macnabは「ベニスに死す」というタイトルの記事において、全般的に今年のベネチア映画祭は低調だったが、評判の良い映画もあったとして何本かの作品に言及した後で、

67歳の日本の巨匠、宮崎駿の新作アニメーション映画「崖の上のポニョ」を、イタリアのプレスはまったく熱狂的に迎えた。私が参加した上映ではスタンディング・オベーションを受けていた。あまりにも熱狂的なので、5才の子供がジャムの瓶に頭を突っ込んだ金魚を見つける人魚姫に似たストーリーの子供向け物語ではなく、「市民ケーン」かロッセリーニの新作でも見たのかと思うほどだった。

(中略)

今年のラインナップが低調なのは、映画祭のコントロールが及ばない要因によるものなのかもしれない。しかし、低調な年には、少なくともいい映画がよりはっきり突出するものだ。

記事の最後に、この記者による映画祭でのベスト5リストがあり、それらは
・「the Burning Plain」
・「Birdwatchers」
・「Kabuli Kid」
・「Valentino: The Last Emperor」
・「崖の上のポニョ」

でした。


ベネチア映画祭におけるポニョ3

2008年09月05日(金)19時37分

2008年9月4日付ロイター配信の記事によると

手描きの日本の漫画、ブラジルのインディオの種族と白人の移住者の物語、エチオピアの血なまぐさい過去の描写が土曜日にベネチア映画祭の最優秀賞を獲得する有力候補である。

ハリウッド女優、アン・ハサウェイもまた、「Rachel Getting Married」での治療中の麻薬中毒者といういつもの暗い役どころで批評家達をうならせた。コンペ部門出品の21作品のうち、これら以外はあまりよくないラインナップだと考えられている。

崇拝されている日本のアニメーター宮崎駿は、彼バージョンの「人魚姫」である「崖の上のポニョ」で観客を魅了した。彼の祖国ではこの映画は既に興行において旋風を巻き起こしている。

「今回初めて、一般観客と批評家は宮崎の映画がアニメーションの傑作であると意見の一致を見ている」とイタリアの日刊紙ラ・リパブリカのベテラン批評家Natalia Aspesiは書いている。

もし宮崎が週末に金獅子賞を得れば、4年連続してアジアの監督が受賞することになる。


他の候補については、
・エチオピアの「Teza」が受賞すればアフリカ勢で最初の金獅子受賞となる。全般的に喜ばれる受賞となるだろう。

・イタリアのプレスは「BirdWatchers」が10年ぶりに祖国に賞をもたらす事を望んでいる。題材(搾取されているインディオの話)がリベラルなもので、いい映画なので受賞の可能性が高い。

・「Rachel Getting Married」はアカデミー賞候補にもなれる作品。

・「The Burning Plain」のシャーリズ・セロンは大変よかった。

・「The Hurt Locker」はベネチアを強く揺さぶった。 Jeremy Rennerは主演男優賞候補。

とのことです。

押井監督インタビュー@ロイター

2008年09月04日(木)19時59分

2008年9月3日付ロイター配信の記事によると、

今年のベネチア映画祭のコンペ部門に日本のアニメーション映画が二本出品されていることは、競争の中の競争を作り出し、 また二本のまったく異なる映画が上映されるという事態をもたらした。

崇拝されている宮崎駿の「崖の上のポニョ」は、土曜日の授賞式での最優秀賞の有力候補の一つである。彼の人を元気にするカラフルな「人魚姫」の翻案は、既に日本では高い興行成績を上げている。

コンペ部門の21作品のうちこれに対するのは押井守である。荒涼とした、しかし壮大な「スカイ・クロラ」への批評は賛否両論であり、業界紙によると日本での興行成績は宮崎に比べかなり悪い。

(ストーリー紹介省略)

自分自身と、「千と千尋」でオスカーを受賞し海外でもかなりのファンがいるもっと有名なライバルを、押井はすばやく比較してみせた。

「スカイ・クロラ」の制作ノートで、57歳の押井はすばらしい空中戦闘シーンについて、「宮崎さんよりうまい自信がある。もちろん宮崎さんは自分が一番うまいと主張してるけど」と述べている。

ロイターのインタビューで宮崎の作品との比較について尋ねられると、「宮崎さんの映画を見ると、心地いい、楽しい、目のご馳走だ、見ていて楽しい、ともちろん思いますよ。でもそれは現実ではないと理解すべきだ」と述べた。さらに通訳を通して彼は「宮崎さんの映画では空中戦闘シーンでも人は死なない。だから見ていて楽しいけど、宮崎さんの映画にはリアリズムがない。これは僕のアプローチとはまったく正反対なんです」と付け加えた。

(以降「スカイ・クロラ」についての話省略)


ポニョがCineKidでオープニング上映

2008年09月04日(木)12時20分

2008年10月にオランダのアムステルダムで開催される子供のための国際メディア祭、CineKidのオープニングで「ポニョ」が10月18日に上映されます。

砂漠のカオナシ

2008年09月04日(木)12時19分

リンク先の写真は、米国ネバダ州のブラックロック砂漠で開かれた音楽と芸術の祭典、Burning Man Festivalでの写真ですが、砂漠を歩くカオナシが写っています。もともとはサンフランシスコ発祥のちょっと変わったフェスティバルのようです。なかなかよくできたコスプレですが、ちょっとシュールな絵です。

ポニョ批評@Premiere誌

2008年09月03日(水)19時24分

Premiere誌はMark Salisburyによる「ポニョ」の批評を掲載しました。

宮崎駿の最新の傑作であるこの楽しくかわいい、とてつもなく想像力に富んだ人魚姫に似た子供向けのファンタジーを描写するのに適当な最上級の賛辞は見当たらない。驚くほどの色とスペクタクルと創造性にあふれたシークエンスでこの映画は始まるので、観客の顔には笑顔が張り付き、それは上映時間の101分の間しっかりそこにあり続ける。

(ストーリー紹介省略)

このようにシンプルなストーリーを基に、宮崎は鮮やかな色彩の乱舞ととめどないイマジネーションを指揮し、魅力的なキャラクターと先史時代の怪物が特に好きな5歳の子供の心から現実世界に飛び出してきたように見える気まぐれな海の生き物達を、彼独特の成功を収めたビジョンに大量に住まわせる。環境問題と隠された破壊的な性向への同意や、日本の特別な倫理観(宗介の母親は車のスピードを出しすぎて自身と息子をよく危険にさらすし、ストレスを感じるとビールの缶を開けるのが好きだ)もまた見られるが、この映画は、67歳で彼の仕事のピークにあるアニメーションの巨匠が再びもたらした忘れ難いすばらしい映画である。


ポニョ評@TIME誌

2008年09月03日(水)18時41分

米国TIME誌はRichard Corlissによる「ポニョ」の批評を掲載しました。

ハリケーングスタフがキューバを破壊しルイジアナを襲おうとしている一方で、ベネチア映画祭のサラグランデ劇場のスクリーンにはとても可愛い津波が映っていた。アニメーション映画「崖の上のポニョ」では、ふくれあがる波はイルカの形をとり、日本の海岸の村が沈んでも誰も死んだり怪我したりすることなく、ただ楽しく避難するだけだ。海の世界が上がってくるのは人類に対する反乱ではなく、優しい警告的な指示である。尊敬を持って海に接すれば、海は食べ物と驚きを与えてくれる、とこの映画は言う。

そのような考えはインドネシアの津波の数万人の被害者やカトリーナ(訳注:2005年に米国を襲ったハリケーン)によって避難させられた同じく大勢の被害者には受け入れられないかもしれない。しかし、ディズニーが来年米国で公開することになっているポニョは、子供のための寓話であり、子供達には希望を貰う権利がある。それに、「もののけ姫」の森の神や「千と千尋の神隠し」でヒロインの両親を豚に変えた風呂屋の幽霊など、自然の力のイメージを恐ろしいものというよりも不思議なものとして創造することこそが、この映画の脚本家・監督であるアニメの神、宮崎駿の天才的なところである。宮崎のファンタジーの王国では、人は、悪役と推定される者でさえ、破滅するよりも変わることが多い。

(日本での興行成績について略。米国でももののけ姫や千と千尋が劇場公開されたという話に続いて)

米国の観客はこれらの映画と2004年の「ハウルの動く城」で宮崎を知っている。「ハウル」のキャラクター(と彼らの住処や乗り物)はジョエル・ホッグソンのGizmonics Institute (訳注:米国のテレビ番組「ミステリーサイエンスシアター3000」に出てくるマッドサイエンティストの研究所)の頭から飛び出してきたかのように見える。宮崎の映画を見たことがない人も、オスカーの夜に彼の名前が呼ばれるのを聞いたことがあるかもしれない。宮崎は「千と千尋」でアカデミー賞長編アニメーション部門賞を受賞し、「ハウル」もこの部門でノミネートされた。

たまたまこの三作品での宮崎は叙事詩モードである。多重なプロットを持ち、キャラクターの数が多く、そしてかなり長い(どれも少なくとも二時間以上)これらの作品を、受け入れるより見る気力がくじかれる視聴者が多い。しかし80年代には、この監督は単純で同時に洗練された子供向け映画を作ることに満足していた。二人の孤児が空飛ぶ島を探す「ラピュタ」、もののけ姫の森の精に比べればもっと飼い慣らされた森の精に二人の少女が出会う「トトロ」、13才の魔女が自分のビジネスを始める「魔女の宅急便」。ディズニーによってDVDで発売されたこれらの映画は多くの米国の子供たちを楽しませてきたが、それは宮崎が大陰謀をめぐらす巨大な脳以上の存在であることを証明している。心の中では、彼は子供―正確に言えば、小さな女の子なのだ。

そして「ポニョ」においては、小さな女の子になりたがる小さな魚である。この「人魚姫」に大変大まかに基づいた話、というより昔読んだアンデルセンの物語の記憶によって引き起こされた夢では、ポニョとその大勢の妹たちが宮崎が考え出した海を泳いでいる。監督は普通の漫画に使われる見かけの派手さにはあまりこだわらない。彼はブルーグリーンの色彩と生き物たちのやさしいうねり、そして久石譲の容易には忘れ難い元気な音楽を信頼して、水の魔法の杖を振って物語の舞台を作り上げる。

(ストーリ紹介略)

しかしポニョのパパ、フジモトは普通の親ではない。 彼は、少なくともこのシーンでは、海の王であり、かなりの洒落男である。やせた顔、ぴったりした赤白ストライプのジャケット、流れる海草の髪と始終やつれた外見は、彼が水中のロックスターであることを示している。深海のロン・ウッドとでも言うべきか。フジモトは自身を「元人間」(明らかに、彼は海転換手術(訳注:sex-exchange性転換とseaをかけているらしい)を受けている) と呼び、更正した哺乳類としての傲慢な熱意を持つ。 たくさんの娘たちを統括している時のほかは、彼は魔法の液体を合成している。その液体は人間が汚染した海をきれいにできるのだ―もしポニョが偶然それをばらまいてたくさんの問題を引き起こしさえしなければ。

「ポニョ」は夫の留守中に二人の子供(うち一人は部分的に魚である)を育てる妻の感情の爆発をよく描いている。しかし最後、嵐によってコウイチの命が危険にさらされると、映画は彼のことを忘れてしまう―おそらく彼が違法の捕鯨なんかをしているからだろう(訳注:念のため、映画にはそんなシーンはありません)。フジモトの妻のグランマンマーレは荘厳な海の女神であり、完璧な姿勢とインド映画の女王のような額の宝石を持つが、映画の後半になるまで出てこない。宮崎はまた、津波を創造するが、彼がそれをどんなにすばらしく害のないように描こうとも、自然の破壊的な力を思い起こさずに入られない。アメリカのアニメーションの基準で言えば、これらはプロットの穴であり、ピクサーやディズニーやドリームワークの人たちなら午後のブレーンストーミングでその穴を埋めるだろう。しかしそういう頭のいい人たちにとても尊敬されているにもかかわらず、宮崎はこういった人種ではない。まず、かれはフルCGを使ったことがない。彼はウォルト・ディズニーにより打ち立てられた二次元の漫画スタイルに固執しており、彼は頑固さと繊細さをもってそのスタイルを時代錯誤な完璧さにまで高めた。 ポニョはすべて手描きである。「アニメーションとは鉛筆と描く人間の手が必要なものだと思うんです」と宮崎はベネチアでの記者会見で語った。「だから僕はこの作品をそういうふうに作ろうと決めました」

もっと重要なのは、彼の映画はハリウッドの論理には基づいていないということである。彼の映画は子供向けの話であり、小さな子供たちは脇役がいないとか、ましてやストーリーとニュースとの関連なんて気にはしない。彼らは言葉と絵を通して別世界にうまく連れて行って欲しいのだ。この映画で宮崎はそれをした。彼は子供の秘密の言葉を学び、まるで5歳の天才児が夢中になって聞いている友達に語るように語っている。そうやってアニメのベテランはアニメーションをアニメの魔法(ani-magic)にしたのだ。


ポニョ批評@Times紙

2008年09月03日(水)01時40分

英国Times紙のWendy Ide は、ポニョに5つ星中4つ星を与え、以下のように評しました。

(興行成績について省略)

ワールドプレミアでないにもかかわらず、この映画がベネチア映画祭のコンペ部門に出品されたということが、67歳の宮崎が得ている高い評価(宮崎は現在生存しているもっとも偉大なアニメーターと呼ばれることも多く、ピクサーの制作リーダーであるジョン・ラセターは宮崎に大きな影響を受けたと述べている)を示している。そして私が参加した記者向けの上映では、観客の反応はこれまで映画祭で上映されたどの映画よりもよかった。

(訳注:ベネチア映画祭のコンペ部門に出品するためには、ベネチアでの上映がワールドプレミアであること、つまりそれまで公開されていない映画であることが条件になっています。しかし「ポニョ」の場合は特別に規約をまげてまで映画祭に招待されることになりました。このあたりの事情はベネチア映画祭のディレクター、マルコ・ミュラーのVariety Japanでのインタビューを参照)

宮崎の最近の傑作に比べてより優しく若い「崖の上のポニョ」は、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの「人魚姫」に大まかに基づいており、素晴らしく実現された現代日本に物語を移し、人魚を宗介という5才の少年に助けられた後人間になりたいと決意する強情な小さな金魚へと変えている。

宮崎の映画はどれもストーリーのロジックなど考えなしに無視するが、ポニョはFruit Shoots(訳注:子供向けジュース)を注入されたばかりの活動過多の幼児が話しているかのごとく(…それでね、鯨がやってきて、波になっちゃうの。それからラーメンを食べて…)、混沌として元気一杯である。「千と千尋」などに見られた豊かなシンボリズムやおぼろげな身震いはこの映画にはまったくない。金魚のポニョを海中の巣に閉じ込めようとする不気味な魔法使いは出てくるが、彼のしでかした悪事は思慮分別なく青いアイシャドウを入れすぎたことと、泡の銃を通り過ぎるイカに向けて撃っただけにすぎない。

通常の宮崎の映画に比べると登場人物は少なく、ススワタリや水の精の群れの代わりに、この映画は家族、特に母子の関係に焦点を当てている。つまるところ、この映画の一番の特徴はその凄まじい可愛らしさである。この映画はまったく愛らしく、喜びのため息のように展開する。新しく生えた足で嬉しそうに走り回る人間形のポニョを見ると嬉しくなる。

少なくとも部分的には海を舞台にするアニメーションのほとんどがそうであるように、「ポニョ」にもあいまいな環境保護的メッセージがある。もっとも、日本のより疑わしい海での活動は覆い隠されてしまっている(訳注:おそらく捕鯨の事を言っているのではないかと思われる)。ポニョの海では、鯨やイルカは「デボン紀の古代魚」と一緒に、害を受けることなく泳いでいる。宮崎のイマジネーション豊かな世界では先史時代の魚だろうが何でもありだという事実がなければ、こういったディテールはまったく奇怪で不可解に見えただろう。


ベネチア映画祭におけるポニョ2

2008年09月02日(火)23時49分

FemaleFirstによると、

映画祭も半ばであるが、ほとんどの出品映画は観客も批評家も興奮させることが出来ず、ベネチアは息切れしているようである。

(中略)

しかし、過去三年間アジアの監督へ贈られた金獅子賞へのレースの先頭を走る一本の映画がある。日本のアニメーションの巨匠宮崎駿による人魚姫の翻案、「崖の上のポニョ」である。


また、AFPが配信した記事では、

日曜日の授賞式に向けて半数以上のコンペ部門出品作が上映され、イタリアのプレスでは二本の作品が有力候補となっているが、その二本とも日本映画である。

北野武の風変わりな「アキレスと亀」と宮崎駿の子供のためのファンタジー最新作「崖の上のポニョ」である。


ベネチア映画祭におけるポニョ

2008年09月02日(火)18時37分

2008年9月2日付Variety誌の記事によると、

折り返し点に来たベネチア映画祭は、飛びぬけた映画が少ないという嘆きと、映画祭責任者のマルコ・ミュラーが後半にいい作品を詰め込んだのではという希望のただなかにある。

ジョナサン・デミ監督、アン・ハサウェイ主演の「Rachel Getting Married」やキャスリン・ビグロウの「The Hurt Locker」、ダレン・アロノフスキーの「The Wrestler」といった話題作はまだ上映されていない。

これまでのところ映画祭においてもっとも好評なのは、コンペ部門では日本のアニメの巨匠宮崎駿の「崖の上のポニョ」とマルコ・ベキスのアマゾンを舞台にした「Birdwatchers」、ホライズン部門のスリランカを舞台にしたウベルト・パゾリーニの「Machan」である。


(後略)

また、9月2日付ロイター配信の記事によると、

ベネチア映画祭も折り返し点に来たが、今回に限って批評家達の意見は一致している:出品作のラインナップは失望的だ。

映画祭のオープニングを飾ったコーエン兄弟の"Burn After Reading"が一般客には大拍手、批評家には不平不満で迎えられた後、倦怠ムードが映画祭を覆った。宮崎駿の「人魚姫」の魔術的なリメイクである「崖の上のポニョ」を除いては、映画祭は未だ傑作を出現させていない。コンペ部門では、これ以外に明らかに勝者であるという映画はまだ出ていない。


そのほかの映画については:

Guillermo Arriagaの"The Burning Plain" :キム・ベイジンガーとシャーリーズ・セロンの演技が批評家をうならせた。
Marco Bechisの"Birdwatchers" :礼儀正しく迎えられた。
Ferzan Ozpetekの"A Perfect Day" とPupi Avatiの"Giovanna's Father":批評家の支持を得られなかった。
北野武の「アキレスと亀」やChristian Petzoldの"Jerichow"を含む何本かの映画: 出だしはよかったが、途中でエネルギー切れとなった。

とのことです。

さらに、9月2日付Guardian紙は、今年のベネチア映画祭は全般的にかなり低調であるという記事の中で以下のように述べています。

一方、宮崎駿の新しいアニメ、「崖の上のポニョ」は、子供も見られる観客受けする映画である。「千と千尋の神隠し」には及ばないが、このアンデルセンの「人魚姫」の翻案は見やすくて楽しいし、英国で公開された前作のあのぎこちない「ハウルの動く城」よりはるかにいい。




ポニョ星取り表

2008年09月02日(火)00時42分

2008年9月1日付Variety Japanによると、ベネチア映画祭での10人の批評家と10人の観客による星取り表では、今のところ「ポニョ」がトップのようです。(リンク先記事は日本語です)

なお、記事で触れられているCIAKの星取り表はこちらで見られます。(リンク先のPDFファイルの4~5ページ目です。) 特に一般観客の評価が高いようです。

くろねこ亭よりお知らせ

2008年09月01日(月)22時23分

しばらく「くろねこ亭」をほったらかしておいたら、サイトが消えていたようです。(正確に言えば、ドメイン名が消えていて、サイト自体はサーバーには残っていたので気がつきませんでした。)

今後はhttp://www.nausicaa.net/~airami/よりアクセスしてくださるようお願いいたします。

くろねこ亭管理人 Aira

追記:http://www.noderunner.net/~airami/からでもアクセスできます。

ベネチアにおけるポニョの人気

2008年09月01日(月)20時56分

2008年9月1日付でReutersが配信した記事は、スケジュールの半分が終わったベネチア映画祭を総括して、「ハリウッド脚本組合のストライキのせいか、経済状況の悪化のせいか、それとも単に運が悪いのか、今年のベネチア映画祭は史上最も映画に恵まれない年だった」と述べ、「全体的な印象としては失望であり、皆コンペ部門での本当にいい映画に飢えている」というVariety紙の記者のコメントを紹介しています。記事によると、

アニメーションの巨匠宮崎駿による「人魚姫」の翻案はこれまでのところ最も人気が高く、67歳の監督が活力も想像力もまったく失っていない事を示している。


そのほかの映画としては、北野武監督の「アキレスと亀」が人気、イタリアの「BirdWatchers」は記者向けの試写で温かく迎えられ、Guillermo Arriaga監督の「The Burning Plain」は評が割れているが主演のシャーリーズ・セロンとキム・ベイジンガーは賞賛されている、とのことです。

ポニョ批評@Variety

2008年09月01日(月)17時07分

2008年8月31日付Variety誌は、「ポニョ」の批評を掲載しました。

宮崎駿の最新アニメ叙事詩、「崖の上のポニョ」は魔法のような透明さを持ち、CGIにまったく頼らない想像力にあふれた乗り物に満ち溢れている。海と陸と空とを自由に行き来する、この「人魚姫」に似た物語は、救いと破壊とを同時に約束する自然をはっきり描いており、日本の島国文化の集合的無意識に深く根ざしている。 小さな子供向けではあるが、「ポニョ」は不思議な美しさと型にはまらない純真さに飢えた疲れた大人たちにもっともアピールするかもしれない。(日本での興行成績について略)

67歳の空想家の監督の「二度目の子供時代」をポジティブに具現化したものだとこの映画は広く受け止められており、スタイル的には「ハウルの動く城」でのファンタジー要素の直写主義からはUターンしている。この映画にはより単純ですっきりした舞台設定やより純化され抽象的な構造がしばしば見受けられ、子供が描く絵から直接に影響を受けている事を示す短縮遠近法と気まぐれで自由奔放なキャラクターデザインを持つ。

宮崎の水中生物達は科学的な分類とはきっぱり無縁である。(ストーリー説明略)

宗介が完璧な子供のテンプレートであるとするなら(船長である父親は留守がちで、元気のいい向こう見ずな母親が衝動に負けると、宗介が皆の面倒を見ることになる)、ポニョはまぎれもなく面倒を見るのが大変な子供である。宮崎が創造したのはおとなしい人魚姫ではまったくなく、彼女のぎこちない人間への変身においてはソフトな場面転換などない。ポニョは最初に鶏のような手足を生やし、時折向こう見ずに飛び込むときには、アメーバのように形のない存在へとすばやく退化したりする。

宮崎は手描きアニメーションの世界にまたもう一つの挑戦をさりげなく差し出した。以前の作品よりももっと、特に水の変化する性質を強調することにより、この映画は伝統的な擬人観を打ち破る。

これまでの宮崎作品の多くよりもずっと楽天的で、まばゆいパステルカラーで描かれ、破壊ですら金色で描かれた「ポニョ」は、ほとんど悪魔的な子供のエネルギーと、理屈や物語よりも形に対する喜びにあふれている。ポニョによって引き起こされ宮崎によって想像されたアルマゲドンでさえ不思議な場所である。そこでは、半分よろいに覆われた先史時代の魚がもっと進化したいとこ達と泳ぎ、沈んだ木がミステリアスな湿地帯を形作り、沈没した船の墓場が水上に広がる光の妖精の国のように遠くに見えるのだ。



また、Daily Journalでは、記事は既出のロイター配信のものですが、ベネチアで観客からサインを求められる宮崎監督の写真が見られます。

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